牧野 信一

鱗雲

新字旧仮名 約20,869字・読了目安42分

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一 百足凧――これは私達の幼時には毎年見物させられた珍らしくもなかつた凧である。当時は、大なり小なり大概の家にはこの百足の姿に擬した凧が大切に保存されてゐた。私の生家にも前代から持ち伝へられたといふ三間ばかりの長さのある百足凧があつた。この…

作品情報

初出「中央公論 第四十二巻第三号」中央公論社、1927(昭和2)年3月1日
分類NDC 913
公開日2006-06-20
最終更新2014-09-18
底本 「牧野信一全集第三巻」筑摩書房
入力宮元淳一
校正小林繁雄

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