久生 十蘭

ボニン島物語

新字新仮名 約21,178字・読了目安42分

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天保八年十二月の末、大手前にほど近い桜田門外で、笑うに耐えた忍傷沙汰があった。盛岡二十万石、南部信濃守利済の御先手物頭、田中久太夫という士が、節季払いの駕籠訴訟にきた手代の無礼を怒って、摺箔の竹光で斬りつけたという一件である。 奥州南部領は…

作品情報

初出「文藝春秋」1954(昭和29)年10月号
分類NDC 913
公開日2021-02-16
最終更新2021-01-27
底本 「久生十蘭全集 Ⅱ」三一書房
入力門田裕志
校正芝裕久

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