永井 荷風

虫干

新字旧仮名 約7,935字・読了目安16分

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毎年一度の虫干の日ほど、なつかしいものはない。 家中で一番広い客座敷の縁先には、亡つた人達の小袖や、年寄つた母上の若い時分の長襦袢などが、幾枚となくつり下げられ、其のかげになつて薄暗く妙に涼しい座敷の畳の上には歩く隙間もないほどに、古い蔵書…

作品情報

分類NDC 914
公開日2010-01-09
最終更新2014-09-21
底本 「日本の名随筆36 読」作品社
入力門田裕志
校正noriko saito

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