吉川 英治

篝火の女

新字新仮名 約30,537字・読了目安61分

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朱い横笛 箱根山脈の駒や足高や乙女には、まだ雪の襞が白く走っていた。そこから研ぎ颪されて来る風は春とも思えない針の冷たさを含んでいる。然し、伊豆の海の暖潮を抱いている山陰や、侍小路の土塀のうえには、柑橘の実が真っ黄いろに熟れていて、やはりこ…

作品情報

初出「キング」大日本雄辯會講談社、1935(昭和10)年8月
分類NDC 913
公開日2014-03-10
最終更新2015-01-15
底本 「吉川英治全集・43 新・水滸傳(二)」講談社
入力川山隆
校正門田裕志

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