吉川 英治

日本名婦伝

小野寺十内の妻

新字新仮名 約9,444字・読了目安19分

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一 思い出もいまは古い、小紋の小切れやら、更紗の襤褸や、赤い縮緬の片袖など、貼板の面には、彼女の丹精が、細々と綴られて、それは貼るそばから、春の陽に乾きかけていた。 「この小紋も、はや二十年ほどになろう。良人の十内様が、江戸詰のおもどりに、…

作品情報

初出「主婦之友」主婦の友社、1942(昭和17)年1月号
分類NDC 913
公開日2014-09-09
最終更新2014-09-16
底本 「剣の四君子・日本名婦伝」吉川英治文庫、講談社
入力川山隆
校正雪森

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