山本 周五郎

だだら団兵衛

新字新仮名 約12,676字・読了目安25分

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一 雨もよいの生温い風が吹いている。 ここは鈴鹿峠の裏道、俗に三本榧と呼ばれて、巨きな榧の木が三本、のんと立っている峠の八合目近くだ。 とっぷり暮れた暗い夜道を、足早に登って来る一人の侍がある。六尺たっぷりという身丈に、三尺余る無反の強刀を…

作品情報

初出「キング」大日本雄辯會講談社、1932(昭和7)年5月号
公開日2023-06-22
最終更新2023-06-12
底本 「山本周五郎全集第十八巻 須磨寺附近・城中の霜」新潮社
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正noriko saito

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