山本 周五郎

鼓くらべ

新字新仮名 約8,908字・読了目安18分

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一 庭さきに暖い小春日の光が溢れていた。おおかたは枯れた籬の菊のなかにもう小さくしか咲けなくなった花が一輪だけ、茶色に縮れた枝葉のあいだから、あざやかに白い葩をつつましく覗かせていた。 お留伊は小鼓を打っていた。 町いちばんの絹問屋の娘で、…

作品情報

初出「少女の友」1941(昭和16)年1月号
分類NDC 913
公開日2022-02-14
最終更新2022-01-28
底本 「山本周五郎全集第十八巻 須磨寺附近・城中の霜」新潮社
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正noriko saito

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