横光 利一

妻

旧字旧仮名 約2,546字・読了目安5分

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雨がやむと風もやむだ。小路の兩側の花々は倒れたまま地に頭をつけてゐた。今迄揺れつづけてゐた葡萄棚の蔓は靜まつて、垂れ下つた葡萄の實の先端からまだ雨の滴りがゆるやかに落ちてゐた。どこからか人の話し聲が久し振りに聞えて來た。 「まア、人の聲つて…

作品情報

初出「文藝春秋 第三年第十號」1925(大正14)年10月1日
分類NDC 913
公開日2017-12-30
最終更新2017-11-24
底本 「定本 横光利一全集 第二巻」河出書房新社
入力姉十文
校正mitocho

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