折口 信夫

花幾年

新字新仮名 約2,670字・読了目安5分

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東京の春があらかた過ぎてから、ことしの花はどうだったかと思い出した年があった。自分だけかと思って、恥しいことだとひとりで赭くなって、誰にも言わなかった。五月近くなってから、「ことしの花は、どうだったけなあ」一人言い二人言い、言い出す人が、ち…

作品情報

初出「旅 第二十一巻第四号」1947(昭和22)年4月
公開日2024-02-11
最終更新2024-02-06
底本 「日本近代随筆選 2大地の声〔全3冊〕」岩波文庫、岩波書店
入力深白
校正持田和踏

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