牧野 信一

鬼涙村

新字新仮名 約15,419字・読了目安31分

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一 鵙の声が鋭くけたたましい。万豊の栗林からだが、まるで直ぐの窓上の空ででもあるかのようにちかぢかと澄んで耳を突く。きょうは晴れるかとつぶやきながら、私は窓をあけて見た。窓の下はまだ朝霧が立ちこめていたが、芋畑の向方側にあたる栗林の上にはも…

作品情報

初出「文藝春秋」1934(昭和9)年12月
分類NDC 913
公開日2005-10-19
最終更新2014-09-18
底本 「ゼーロン・淡雪 他十一篇」岩波文庫、岩波書店
入力土屋隆
校正宮元淳一

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