林 芙美子

崩浪亭主人

旧字旧仮名 約9,579字・読了目安19分

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砂風の吹く、うそ寒い日である。ホームを驛員が水を撒いてゐる。硝子のない、待合室の外側の壁に凭れて、磯部隆吉はぼんやりと電車や汽車の出入りを眺めてゐた。 靴のさきが痛い。何だか冷たいものでも降つてきさうな空あひで、ホームの中央に吊りさがつてゐ…

作品情報

初出「小説新潮」1947(昭和22年)10月号
分類NDC 913
公開日2005-09-05
最終更新2014-09-18
底本 「暗い花」文藝春秋新社
入力林幸雄
校正花田泰治郎

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