薄田 泣菫

黒猫

新字旧仮名 約2,324字・読了目安5分

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「奥さん、謝れなら謝りまんが、それぢやお宅の飼猫だすかいな、これ」 荷車曳きの爺さんは、薄ぎたない手拭で、額の汗を拭き拭き、かう言つて、前に立つた婦人の顔を敵意のある眼で見返しました。二人の間には、荷車の轍に轢き倒された真つ黒な小猫が、雑巾…

作品情報

分類NDC 914
公開日2003-04-06
最終更新2014-09-17
底本 「泣菫随筆」冨山房百科文庫43、冨山房
入力林幸雄
校正門田裕志

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