山本 周五郎

菊屋敷

新字新仮名 約37,094字・読了目安74分

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一 志保は庭へおりて菊を剪っていた。いつまでも狭霧の霽れぬ朝で、道をゆく馬の蹄の音は聞えながら、人も馬もおぼろにしか見えない。生垣のすぐ外がわを流れている小川のせせらぎも、どこか遠くから響いてくるように眠たげである、……露でしとどに手を濡ら…

作品情報

初出「菊屋敷」産報文庫、大日本雄辯會講談社、1945(昭和20)年10月
分類NDC 913
公開日2018-09-09
最終更新2018-08-28
底本 「山本周五郎全集第一巻 夜明けの辻・新潮記」新潮社
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正北川松生

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