原 民喜

ある時刻

新字旧仮名 約1,768字・読了目安4分

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昼 わたしは熱があつて睡つてゐた。庭にザアザアと雨が降つてゐる真昼。しきりに虚しいものが私の中をくぐり抜け、いくらくぐり抜けても、それはわたしの体を追つて来た。かすかな悶えのなかに何とも知れぬ安らかさがあつた。雨の降つてゐる庭がそのまゝ私の…

作品情報

初出「三田文学」三田文学会、1946(昭和21)年10・11月合併号
分類NDC 911
公開日2020-09-28
最終更新2020-08-31
底本 「原民喜全詩集」岩波文庫、岩波書店
入力村並秀昭
校正竹井真

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