徳田 秋声

躯

新字新仮名 約7,262字・読了目安15分

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四五日前に、善く人にじゃれつく可愛い犬ころを一匹くれて行った田町の吉兵衛と云う爺さんが、今夜もその犬の懐き具合を見に来たらしい。疳癪の強そうな縁の爛れ気味な赤い目をぱちぱち屡瞬きながら、獣の皮のように硬張った手で時々目脂を拭いて、茶の間の端…

作品情報

分類NDC 913
公開日2001-12-17
最終更新2014-09-17
底本 「日本プロレタリア文学大系(序)」三一書房
入力Nana ohbe
校正林幸雄

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