牧野 信一

嘆きの谷で拾つた懐疑の花びら

新字旧仮名 約2,279字・読了目安5分

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日記といふものを、逆に時日を遡つて誌さうとしたら、映画のヒルムを逆に回転するやうな混乱に陥るだらうか――今朝、こんなことを考へながら、墓地に隣る生垣の傍らで書きかけの原稿を焼いてゐた。霧が深かつた。ちよつとは思ひ出せない程幾晩も徹夜を続けた…

作品情報

初出「新潮 第二十九巻第十二号(十二月号)」新潮社、1932(昭和7)年12月1日
分類NDC 914
公開日2011-10-12
最終更新2014-09-16
底本 「牧野信一全集第五巻」筑摩書房
入力宮元淳一
校正門田裕志

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